ARUR工法(コーティング⾧寿命化工法)のご紹介
弊社コアビジョンが開発しましたARUR工法とは、アスベスト含有スレート屋根をウレアによるアスベスト封じ込め、30年間の長期にわたり守る長寿命化・メンテナンスフリーを実現する新工法です。それを実現するために、最先端の1液反応硬化形ウレア樹脂塗料を用い塗膜によるコーティングをおこないます。また、工程の途中で発生するアスベストを外部に放散させない環境配慮システムです。

アスベストとは?
アスベストとは、天然に採取される鉱物の一種で、軽い棉状の性質を持つ事から石綿(せきめん、いしわた)とも呼ばれる物質です。耐火性や断熱性、電気絶縁性が高く、建築物に多く使用されてきましたが、吸入すると肺がんや悪正中皮腫などの悪性疾患、健康被害を引き起こす事から、現在は仕様が禁止されています。
(労働安全衛生法施工令の改正)
平成16年(2004年)に、1重量%を超えるアスベスト含有建材の製造禁止。
平成18年(2006年)9月1日に、事実上、使用が全面禁止となりました。
そのため、2004年以前の屋根材にはアスベストが含有している可能性があります。
アスベスト含有屋根材の処理方法
屋根材の処理には、3つの方法があります。
①廃棄・葺き替え ②カバー工法 ③ARUR工法(コーティング⾧寿命化工法)
※①②は一般的な処理方法、③は弊社の新工法となります。
①廃棄葺き替えの場合
廃棄葺き替え費用を1000㎡のスレート屋根で計算すると、2400~3000万円と高額な費用が掛かる計算となります。また、アスベスト含有屋根材の廃棄費用は今後、益々高騰する事が予想されています。
| 工程 | 単価 | 1000㎡の場合 |
| アスベスト撤去産廃処理費用 | 3000~5000円/㎡ | 300~500万円 |
| 足場設置費用 | 1000~1500円/㎡ | 100~150万円 |
| 葺き替え費用 | 10000~15000円/㎡ | 1800~2100万円 |
| 工事管理費 | 工事費用の10% | 200~250万円 |
| 葺き替え費用合計 | 2400~3000万円 | |
②カバー工法の場合
カバー工法には、多くのメリットがあります。カバー工法費用は、10000~12000円/㎡と手ごろです。工場を稼働させながら工事ができる点も大きなメリットです。また短期間工事が可能になります。
しかしながら、カバー工法にはメリットがある反面、デメリットもあります。アスベスト含有スレート屋根は、概ね30年以上の劣化の進んだ脆弱な屋根になっています。その上に、重い屋根材を乗せるカバー工法では、屋根が崩落し、重大な事故を起こすリスクがあります。
また耐震性が低下します。屋根が2重屋根構造となるため、メンテナンス費用が高額となり、また火災保険適用が困難になります。
(火災保険適用条件)
火災保険適用の条件の中に、同じ屋根素材を使って元の状態に戻すという条件があります。そのため、別の素材を重ねるカバー工法には、火災保険適用が原則できません。工場屋根で、火災保険が適用できないのは工場のリスクマネージメント上、致命傷です。
③ARUR工法(コーティング⾧寿命化工法)の場合
ARUR工法の工事費用は、基本13000円/㎡です。その中には、アスベストの分析費用、洗浄水の濾過清浄化費用、塗装費用などが含まれております。
1000㎡のスレート屋根で計算すると、ARUR工法のコストメリット、リスクがない事が明確です。
| 工法 | 1000㎡のコスト | リスク |
| ①屋根の葺き替え | 2400~3000万円 | アスベスト廃棄 費用の高騰 |
| ②カバー工法 | 1000~1200万円 | カバー重量による崩落、 火災保険適用外 |
| ③ARUR工法 | 1300万円 | 特になし |
ARUR工法のメリット
30年間メンテナンスフリーとなるので工場の⾧寿命化ができます。防水性や遮熱機能を持つ、コストパフォーマンスに優れた工法です。
また、環境に配慮したアスベスト処理を行うため近隣住民とのトラブルが起こりません。
ARUR工法3つの特徴
| 期待耐用年数30年の塗膜 | 1液反応硬化形ウレア樹脂塗料をトップコートに塗装する事で30年の期待耐用年数を持つ塗膜を形成します。もちろん、下地塗装には、劣化スレート屋根の内部まで浸透し補強するエポキシ系浸透性シーラーを用いていますので、剥離などのリスクはありません。 |
|---|---|
| 防水性・遮熱機能があり、コスパに優れる | 屋根の葺き替えやカバー工法に比べてもコストパフォーマンスに優れた工法です。遮熱機能を持つ塗膜ですので、工場屋根に用いた場合、夏場の電気代削減に貢献をします。手ごろな価格で、遮熱機能を持ち、30年の期待耐用年数を持つ工法は、他にはありません。 |
| アスベストを外部に放出しない | 環境汚染を引き起こすアスベストを高度な濾過技術により、外部に漏れださせません。具体的には、屋根素材表面の高圧水洗による洗浄工程で出た汚染水を、ミクロメッシュ濾過法により何度も循環濾過し排出します。 |
メンテナンスフリーの理由
トップコートに使用する1液形ウレア樹脂塗料は、イソシアネート化合物とアミン化合物の反応で形成される「ポリウレア樹脂」をベースとしたコーティング剤です。非常に強靭で耐候性・耐薬品性が高く、防水・防食分野でも多用される高耐久・高密着に優れた素材になります。

上記の画像は1液形ウレア樹脂塗料と無機塗料の耐候性を比較した検証資料です。
1液形ウレア樹脂塗料はスーパーUV1600時間(実曝露32年相当)で、塗膜劣化が見られませんでした。無機塗料を超える耐候性を示しました。
遮熱機能による効果
遮熱性能の高さは大きなメリットの1つとなります。令和7年6月1日労働安全衛生法改正され職場の熱中症対策が義務化されました。ARUR工法を採用することにより夏場の電気代削減と労働環境の改善が見込めます。
遮熱試験により金属屋根で工場内面温度を11℃低下する事ができました。スレート屋根では、熱伝導率の関係で、金属屋根より効果は低下しますが、約半分の5~6℃の工場内面温度低下が期待できます。
この結果から夏場の電気代の10%削減が可能となる事が期待できます。

アスベストの完全除去

工場屋根の高圧水洗により出るアスベスト含有汚染水は、一旦大型のプールに貯水します。外部には一切流出しません。
プールされた汚染水は、マイクロメッシュ濾過装置内を、複数回循環することで、清浄な水になります。その循環水を、分析機関で評価をし、環境基準に満たした水が、初めて外部放出されるのです。そのためアスベストが外部に流出する心配はありません。
ARUR工法まとめ
| 分類 | 内容 | 評価 |
| 環境配慮 | アスベスト分析 | ○ |
| 濾過によりアスベスト外部放出しない | ○ | |
| ⾧期メンテナンスフリー | 30年期待耐用年数 | ○ |
| 防水性 | 漏水なし | ○ |
| 遮熱性 | 夏場の電気代10%削減可能 | ○ |
| 工事安全配慮 | 落下防止柵 | ○ |
| コストパフォーマンス | 13000円/㎡ | ○ |
ARUR工法は、アスベスト含有スレート屋根工場を保有されている工場関係者の皆さんに対し30年間メンテナンスフリーと言う⾧寿命化を提案させていただく工法です。屋根材の廃棄、張替による膨大なコスト負担に躊躇されている関係者の皆さんに、コストパフォーマンスに優れた、比較的安価に対策のできる工法として、お勧めしています。
お問い合わせ
工程や仕様などの詳細等、ご相談お見積りに関しまして以下お問い合わせフォームをご利用ください。
